法事といいますと、たとえば四十九日法要とか一周忌法要とかありますが、大切なことは、かけがえの
ない人を通して、自分自身が仏法に出逢わせて頂くと言うことがなによりです。
 
「おじいちゃんいい処へ参ってね」と願うのではなく、仏の側から「精一杯生き抜いてくれよ」と願われている
私であると言うことを、確認していくことが、法事をすることの大きな意味合いでしょう。
 
願う前から願われている私であると言うことに、気付かされた時、大きな喜びとなり、
それが大きな支えとなり力となる、これが浄土真宗の御利益です。

四十九日法要

本来は亡くなられた日から一週間ごとに、初七日、二七日、三七日というように毎週七週間、
仏事を勤めてゆくのですが、近頃はなかなか毎週勤めることも難しくなってまいりました。
 
こちらの方でも、お葬儀の日に繰り上げて初七日法要も勤めていると言うのが、現状です。
 
そしていよいよ次は、七七日(四十九日)法要と言うことになります。
愛する方を亡くされ、悲しみの内に慌ただしく葬儀を勤め、七週間経ちますと、少しずつ、落ち着きを
取り戻される頃かと思われます。(もちろん個人差がありますが)
この時期に改めて亡き人を縁として仏事を勤めると言うことは、意味深いものです。
 
お葬儀が、終わりましたらできるだけ早く四十九日法要の日程だけは、計画しておいて下さい。

●注意点

一部の地域で、「四十九日が三月にまたがると良くない」という迷信にこだわる所があるようですが、
気にしなくて結構です。

関連知識:「四十九日が三月にまたがるとよくないの?」

●会 場
 お寺、自宅等で勤めます。
 すでにお墓が用意してある場合には、四十九日法要と納骨法要を一緒に勤めることもできます。
 その場合には、墓地に礼拝施設等があれば、そちらで、四十九日法要を勤め、
 その足で、墓前にて納骨法要という流れになります。

 お墓がない場合、あせらないで前向きに探して下さい。
 ご遺骨に関しては、お寺の方でお預かりすると言うこともできますので、住職にご相談下さい。

自宅で法事を勤める場合

まず、お仏壇の掃除をし、当日はお仏飯(ぶっぱん)を供えて下さい。
お供え物としては、お花、果物、お菓子等です。(生魚等は不適当です)
香炉(お線香たて)の中に、マッチの燃えさし等が残っていれば綺麗にし、灰が固まっていれば、
一度外で、ふるいに掛けても良いです。
座布団も準備しておいて下さい。(キンキラキンのものでなく、普通のもので構いません。)

●注意点

お仏壇の上に、いろいろ物を載せないようにしましょう。
お仏壇の中に、お守りや旅のおみやげ等は、いれません。

一周忌の法要

亡くなられて一年目が一周忌法要になります。
会場は、お寺、自宅、お墓等で勤めることができます。
喪主は、早めにお寺に予約をし、ご親戚等にも連絡をしておいて下さい。

※三回忌以後は亡くなられた年を一年と数えますので、丸二年で三回忌、
丸六年で七回忌というように、数え年のようになります。

会食について

法事の後、喪主は法事に来られた方に対し、お礼とねぎらいの気持ちを込めて、
会食の用意をされることもあります。
そのことは、事前に会葬者にも伝えておいた方が親切です。

●注意点

時々、仏事そっちのけで、会食ばかりに重きを置かれる家族がありますが、
あくまでも仏事をきちんと勤めてから、親睦を深めて下さい。本末転倒にならないように。

服装について

法事の場合礼服でも、平服でもかまいませんが、参列者が礼服でこられて、
遺族側が平服では申し訳がありません。
従って喪主は事前に、平服の場合、その旨を参拝者全員に伝えておいた方が親切でしょう。

●注意点

仏事には必ず、念珠を持参しましょう。
最近、いい年をした大人が念珠も持たずに仏事に列席しているのを見かけます。
キリスト教の信者さんかなーと見ておりますと、違います。
信仰心が云々ではなく、たしなみという気持ちでもいいですから、持参しましょう。

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